湯浅邦弘『菜根譚』(中公新書、2010)

湯浅邦弘『菜根譚』(中公新書、2010)を読む。

阪大の漢学教授による解説。明代に成立した菜根譚は、日本の町人上位層にまで広く受け入れられ、大阪の適塾などに見られる知識人像を形作っていきます。

作者の洪自誠はもと儒学を学び官吏となるも、時流に合わず都落ち。隠遁の日々に儒・仏・道の三教を兼ね備えた処世の哲学を生み出します。

貫くものは、老荘的な引き算の美学。隠遁の賢者といった趣です。(儒者として、官吏として栄達すれば名士になってしまうので、隠者が老荘的になるのは当然ですが)

【本文より】
◯中国は処世訓の国である。さまざまな書が、工夫を凝らし処世の術を説く。だがそれは、世の中が息苦しいことの裏返しであるかもしれない。俗世が濁っているからこそ、清らかな処世の言葉が光るのである。

◯減らした上にもまた減らし、ただ花を植え、竹を植えて、すっかり烏有先生の境地に至る。忘れなければならないということさえ忘れ、ただ香をたき、お茶を入れ、酒を贈ってくれる白衣の童子などまったく気にしない。(後集二〇)

◯人と生まれて何の高尚な事業を起こさなくても、世俗の心を脱し去ることができれば、もうそれで名流の仲間入りができる。学問をなして知識を増やす特別の工夫をしなくても、外物の束縛を減らし除くことができれば、もうそれで聖境を越えられる。(前集十四)
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望月もちお

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2017.10 ガンプラに目覚める。ミニマリスト廃業。
2017.5  ミニマリストに目覚める。
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