カザンザキス『その男ゾルバ』(1967、恒文社)

カザンザキス『その男ゾルバ』(1967、恒文社)を読む。

原著は1946年の現代ギリシャ小説。現代東欧文学全集に収められています。

主人公「ぼく/私」は友人に「本の虫」と呼ばれる有閑知識人。祖父の遺した鉱山を相続し、その経営のためクレタ島に渡る。道中の船で無骨な老人ゾルバと出会った「ぼく」は、なぜか意気投合して現場監督として雇い入れ、クレタ島での生活を共にする。

理想主義のお坊ちゃんと現実主義の労働者ゾルバ。静かななかにもユーモアあふれる掛け合い。(それ自体が狙いのウッドハウスほどではありませんが)

【本文より】
◯「わしも人間じゃねぇかね。盲目ということですがな。人と同じように、わしも、まっさかさまに、みぞへ落っこちたわけでさあ。つまり結婚しましてね。人生も落ち目を選んだってわけで。一家のあるじになって、家を建て、子供をつくりましたあ。ーそいつが面倒の始まりで。しかし、サンドゥリ(楽器)のお蔭で!」

◯「はっきりしておくんなせえ。もしおまえさんがわしに無理じいなさると、何もかもおしめえだ。こういうことについちゃ、わしは男だというこたあ、覚えておいてくだせえ」
「男だって?どういう意味だね?」
「そりゃ、自由!ってことでさあ!」

◯まるで、死が存在しないように行動することと、一刻一刻、死を思いながら行動することは、多分同じことなのだろう。しかし、ゾルバがたずねたときには、私にはわかっていなかった。

◯私の祖父は、生涯、村を出たことがなかった。カンジアへも、カニアへも行ったことはなかった。
「なぜ、そこへ行かなければならない?カンジアやカニアの町のものが、この村を通るじゃないか。カンジアやカニアがわしのところへ来るというのに、なぜわしがそこへ行く必要があるんだ?」といったものだった。
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