片田珠美『正義という名の凶器』(ベスト新書、2013)

精神科医が社会の病理を語ったもの。『他人を攻撃せずにはいられない人』『プライドが高くて迷惑な人』で一般にも知られるようになった著者だけあって読ませます。職場の困ったさん、クレーマー、ネット炎上。歪んだ自尊心と正義感について。

役所内部にもこのような人々はごろごろと転がっており、屈折した自尊心、行き過ぎた正義感、人を使い潰す自己中心主義などが蔓延しています。

著者が指摘する、自らの「悪」を否認するための投影。嘘つきほど他人の嘘を指摘しののしるという事例。類似例があちこちに。

後輩さんが栄転ともなれば、本書含めて片田先生の著作すべてをもたせてあげようと思います。


【本文より】

◯ひとりよがりの「正義」を振り回す人のために迷惑したというような経験は、誰にでもあるのではないだろうか。

◯職場にもある「正義」の仮面をかぶせたいじめ

◯「正義」を振りかざせば、自分は相手を傷つけたいわけでも、うっぷん晴らしをしたいわけでもなく、ただ悪者をこらしめているだけなのだと思い込めるので、心地よい正義感に酔える。

◯困ったことに、客観的に見れば、ひとりよがりの正義感が暴走しているような場合であっても、「正義」を振りかざしている本人は、まったく気づいていない。それどころか、自分はあくまで正しいことをやっているのだと信じ込んでいるような人さえいる。

◯他人の「悪」をたたくとスッとするのは、それによって、「悪」が自分にはないかのようなふりをする、つまり否認することができるからである。

◯自分自身の「悪」を否認するには、外部に投げ捨てて他人に転嫁するのが最も手っ取り早い方法である。これは、「投影」と呼ばれるメカニズムであり、正義感を振りかざして、他人を激しく非難したり、批判したりする人にしばしば認められる。

◯自分にやましいところがあるほど「正義」の名のもとに「悪」を攻撃する

◯自分がうまくいかないのは、他の誰かが不正に恩恵を享受しているからだと他人のせいにすれば、自分の無能さに目を向けずにすむし、怒りを正当化することもできるので、一石二鳥なのである。
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望月もちお

Author:望月もちお
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2017.10 ガンプラに目覚める。ミニマリスト廃業。
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