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小川一水『天冥の標 5』(早川書房、2011)

広大なスケールの大河SF。本作では2300年代の小惑星移民と、6500万年前から現代に至る情報生命体の視点がスイッチしつつお話が展開します。

ウェルベル『蟻』のように視点のスイッチングが巧妙で、先を読みたい!という思いが巧みに分断されつつ両方のお話に引き込まれていきます。

小惑星農家のタック、「娘」のザリーガ、地球からやってきた農学者アニー、農場トラブル、タックの過去、娘の自立、と一見ありきたりの道具立てですが、一見無関係なノルルスカインの動きとともにクライマックスに向けて収斂していく様子はSF心を大いに揺さぶります。

宇宙の行く先々に自らのコピーを広げていく情報生命体ノルルスカイン、その学びの描写に著者の諧謔精神があふれています。


【本文より】

◯この他にも、「移動中に(隕石群が)降るのか降らないのかはっきりしない場合に、雨具を着用するかどうかの心構えについて」とか、「初めてたどり着いた惑星で、おいしい夕食を出す店(が存在しそうな地政学的に安定な沖積平野)を見分ける方法」などといった有益なハウツー群も、ノルルスカインは伝え続けた。宇宙で真に価値のあるのはそういった情報なのである。
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