西田昌規『「器が小さい人」にならないための50の行動』(2011、草思社)

西田昌規『「器が小さい人」にならないための50の行動』(2011、草思社)を読む。

医科歯科大、ハーバードメディカルスクールで睡眠医学を修めた精神科医が「怒り」のメカニズムについて脳科学の見知から掘り下げたもの。

「ムカついた」「テンパった」とき、脳はどのような状態にあるのか。またその場面での脳科学的に正しい対応策は。後半の対応策については著者の経験ということで、やや軽い描写になっています。

従来、「怒り」を扱った書物では宗教的な観点や道徳的な観点からの自己修養を説くものが多くありましたが、これは違います。欧米仕込みのアンガーマネジメントのさらに土台を為すもの。

古い企業では「怒りっぽい人だから」で片付けられてしまいがちですが、程度問題で人格障害が疑われるものまでさまざまです。根性論で受け入れるのでなく、ガマンせず、距離を取ること。脳科学が心理療法の格言の正さを傍証します。


【本文より】
◯敵意を持った陰性感情としての怒りの神経回路は、以下の四つの脳部位が関係していると考えられています。
1.前頭葉眼窩面と腹内側前頭皮質
2.背外側前頭皮質
3.扁桃体
4.前帯状回
それぞれの脳部位が、攻撃性や衝動性、暴力行為など、怒りに関連する行動に重要な役割を担っています。


◯怒りに関連する化学物質として知られているのは、神経伝達物質のセロトニンとノルアドレナリン、ドーパミン。男性ホルモンであるテストステロン、抗利尿ホルモンであるバソブレッシンなどです。この中で、科学的に根拠がいちばんしっかりしているものな、セロトニンです。


◯客観性を欠いた状態で、自分のエゴだけがどんどん肥大してしまうと、人間はどうなってしまうのでしょうか。「自己愛」が病的に肥大してくると、人間はどういう状況に陥るのでしょうか。たとえば大した業績もないのに才能を誇張する「誇大性」、自分が特別な存在であるという間違った自信、過剰に賞賛されたいという強い欲求、他者への共感の欠如、強い特権意識、成功してい他人への病的嫉妬、尊大で傲慢な態度。こういった人が身近にいると大変です。

◯そういうときこそ、扁桃体の機能を利用しましょう。「闘争か逃避」反応の中の「逃避」です。可能ならば、物理的に離れてしまうのです。

◯会社など職場には、必ず自分とウマの合わない人がいるものです。時間を区切って、苦手な人とコミュニケーションを取っていくというスタンスもあります。ある程度は試みてもいいでしょうが、やはりあまりに自分に負担がかかるようならば、その人とは話さない、近づかないなど、物理的な距離を取ってしまったほうが、気が楽になることはあります。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

望月もちお

Author:望月もちお
インドア派です。
本棚 http://booklog.jp/users/mocciom

もちお家TW
Twitterより
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード