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立川談春『赤めだか』(2008、扶桑社)

立川談春『赤めだか』(2008、扶桑社)を読む。

東京生まれの著者は幼い頃から競艇選手に憧れ、競艇場に通い続けるも身長が伸びすぎたため選手になれず。失意の日々に談志の落語に出会い、高校を中退して弟子入り。

落語半生記といった趣です。

談志の無茶振りにつきあって築地で一年働いたり、年の違う兄弟弟子と苦労を共にし…。

タイトルになっている「赤めだか」は、談志家の金魚のことで、いくらエサをやっても大きくならないために金魚じゃなくて赤めだかじゃないのか、と弟子たちがささやいたことに由来するそうです。

【本文より】
◯十分ほどしゃべって、談志(イエモト)は云った。
「ま、こんなもんだ。今演ったものは覚えんでもいい。テープも録ってないしな。今度は、きちんと一席教えてやる。プロとはこういうものだということがわかればそれでいい。よく芸は盗むものだと云うがあれは嘘だ。盗む方にもキャリアが必要なんだ。最初は俺が教えた通り覚えればいい。盗めるようになりゃ一人前だ。時間がかかるんだ。教える方には論理がないからそういういいかげんなことを云うんだ。」


◯後年、酔った談志(イエモト)は云った。
「あのなあ、師匠なんてものは、誉めてやるぐらいしか弟子にしてやれることはないのかもしれん、と思うことがあるんだ」


◯改めて、談志(イエモト)は談春(ボク)を見て云った。
「俺は忙しい。昔ならともかく今は覚えるための教材も機械もたくさんある。だから下手な先輩に教わる必要はないんだ。名人のテープで覚えちまえばいい。覚えたものを俺が聴いてやる。直してやる。口伝を否定はしないが、教える側の都合にお前たちの情熱を合わせる必要はないんだ。恵まれた時代なんだ。」
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