最相葉月『あのころの未来 星新一の預言』(2003.新潮社)

最相葉月『あのころの未来 星新一の預言』(2003.新潮社)を読む。

科学ライターの著者が星新一のSFショートショートを題材に綴ったエッセイ。

会社員から編集者、のち自立しただけあって、隠遁の心を感じる語り口です。

元は雑誌連載ということもあり、10年前の発行当時の空気感も濃厚で、住基ネットとプライバシー、携帯メールなどの新技術への不信感と世代格差といったものも感じられます。

余談ながら、電話世代がメールする若者を批判し、メール世代が既読スルーのLINEを批判したように、明治の読書人はラジオを批判、また古代人は文字ができることで暗記能力が衰えると批判したという話もあります。慣れ親しんだものにしか慣れ親しむことができない、固陋の心というべきでしょう。


【本文より】
◯せっかくのお休みなのに、車でお金のかかる場所に行って遊び回ることは、車はもちろん、その土地の人を働かせることになるわけですから、本当の意味でのお休みとはいえないかもしれません。(中略)自分が休んでも、そのためにほかの誰かやほかの物を働かせているなら、それを休みと呼ぶのはやめませんか。本当の休みというのは、自分の時間をだれにも何にもあげない、何にも託さない、ということ。


◯子どもをあえてつくりたくないと思う人々の心に、未来への寂寞たる絶望感があることをなぜ想像できないのだろうか。
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