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酒井穣『曹操』(PHP研究所、2015)

慶応から商社、のち独立し経営学系統のビジネス書で知られる著者による曹操論。社会構造に着目した経営学の切り口で曹操及び三国時代を自在にさばいておられます。

200年続いた前漢、王莽の新による断絶、そして後漢の200年間。「三国志」はこの後の戦乱期であり、また人口減少社会であったことから、著者は現代日本との類似性を指摘。

そこに生きた曹操の思想。宦官の孫として屈折した青春を送るもコネを駆使して任官、のち官を辞して3年間のニート生活で読書三昧。一皮むけて清濁併せ呑む器量を持つに至った曹操は天下分け目の官渡の戦いでエリート一族の袁紹に辛勝、盤石の態勢を築く。

曹操における内面の自己と外面の自己との調和。海外MBAの著者だけあり、プラトンから現代心理学理論まで豊富な引用で曹操の内面性に迫っています。


【本文より】

◯荒廃する国土と、終わらない戦乱に疲れていた。汚職と陰謀がうずまく中央では、ばかげた派閥争いが終わらない。そうした忙しい世界によって、外面的な自分は、自分の意思とは無関係に、いびつに形作られていく。曹操にとって、これは堪え難い苦痛であったと思う。

◯こうした忙しさは、結果として、勝手に形成される外面的な自分と、本来の内面的な自分の分裂をきたすことになる。現代の私たちも、曹操と同じ危機を共有している。/多くの人間は、こうしたとき、鈍感さ(スルー力)を受け入れ、外面と内面のうち、どちらか都合のよいほうを閉じて、一方の自分こそ、自分自身であると偽る。

◯空白の三年間、曹操は読書と狩りをしていたという。読書は、自分自身との対話である。

◯良質なアウトプットは大量のインプットの結果、壺からあふれるようにして生まれるものである。

◯曹操が強かったのは、多くの兵法書を読んだからだけではない。(中略)兵法書を読むだけでなく、兵法書を書いたことが大きいとみる。
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