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大賀祐樹『希望の思想 プラグマティズム』(筑摩書房、2015)

英米思想史を専門とする80年生まれの気鋭の哲学者が一般向けにプラグマティズムの思想とその変遷を説いたもの。

パース、ジェイムズ、デューイの御三家から再発見者クワイン、現代思想におけるプラグマティズムの系譜と盛りだくさんの内容です。

ひとくちに「実用主義」と訳されるプラグマティズムですが、その中身はゴリゴリの合理主義でも妥協の実利主義でもありません。(これゆえ著者は、「実用主義」との訳語を用いず、プラグマティズムとして説明しています)

必要十分な共生の思想。正義論に新たな視点を提供しうるものです。


【本文より】

◯プラグマティズムが重視したのは、ある考え方が何を生み出し、人びとをどのような行動に導いてゆくのか、ということである。しかもプラグマティズムは、思想というものを、謎を解き、疑問解消するための「道具」とみなしている。というのも概念の価値は、それが何であるかではなく、結果として何を生み出すかで決まるからである。

◯ある問題に対する「正しい」考え方も、複数あり得る。場合によっては全く相容れないこともあるだろう。こうした状況においてプラグマティズムは、何が「正しい」考え方なのか、あらかじめ決めておくことはできず、問題のあり方も、時代や文化によって異なるので、その都度、うまく問題を解決できるものが「正しい」考え方であるとする。

◯プラグマティズムは、究極の真理を探究しようとするのではなく、終わりなき「対話」によって、今まで誰も思いつかなかったような、「世界」についての新たな観点を生み出すかことを目指す。そのような手法で導き出された「世界」についての観点においては、その時点で最も「うまくいく説明」が採用されるが、常にそれは修正されてゆくのである。
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