小川一水『天冥の標8 ジャイアント・アーク 1』(早川書房、2014)

シリーズ8作目の上巻。舞台は巡って1作目の時代へ。冷凍睡眠から目覚めた石模様(マーブル)のイサリ、総督政府からの独立を宣言するセナーセー市、しかし総督の統治は圧政でなく真の敵がー といよいよクライマックスへ。

材料はそろってお話のまとめに入っているので、SF的な驚愕は少ないのですが、登場人物の視点で語られるそれぞれの世界観が愉快。

人類に奉仕すべく作られた蛋白質機械プロトボット《ラバーズ》のラゴスは自らの存在意義を問い、情報生命ダダーのノルルスカインは数千万年に渡る多くの種族との交流から自己の真理に至る。


【本文より】

◯奉仕は快楽だ。正解のない難問をたった一人で負わされるより、よく知っている仕事を手際よく仕上げて報酬を受けることのほうが簡単だ。

◯僕はね、イサリ。百万人ものユレイン三世に特別な手助けをして、百万人ものミヒルやジェズベルを倒してきたよ。たくさんそういうことをしてきて、わかったことがひとつある。ー大きな助けを必要とするような人々は、結局のところ、その助けがなくなった時点でくじけてしまうんだ。
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